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第三回「もし、私にユーモアがなければ・・・」藤堂史恵(Psychologue)


もし、私にユーモアがなければ、これほど長く苦しい
戦いには耐えられなかったでしょう。
非暴力・不服従で、インドを独立に導いた指導者 マハトマ・ガンディー  
* お笑いをこよなく愛する心理士が、このエッセイを通して、少しずつ皆様に、すでに医学的に証明されていて、沢山の情報が巷で紹介されている笑いの効果を、「笑い」を交えながらお伝えしようと思います。皆様自身が努めて笑い、そして周りの方とも一緒に笑い、皆で笑いの輪を広げて、少しでも充実したフランス生活ができるようお役にたてればと思っております。

皆様は年末年始をどのようにお過ごしでしょうか?
私は、1回戦より追いかけていた、M-1グランプリ2022年のファイナルを中心に、女芸人No.1決定戦 THE W 2や、様々なお笑いスペシャル番組三昧の年末年始を過ごしております。
私は、3歳まで言葉を発せず、しゃべり始めても、どもりが激しく、おまけにとても恥ずかしがり屋、家族にもなかなか自分の思いを伝えることができなったせいか、口が達者で力もある妹との喧嘩にはいつも負け、小学校の5年間は、一人の女の子に陰でずっといじめられていたのに、それを誰にも言えず、悶々とした幼少期を過ごしておりました。
それが、小学校6年生の時にクラスの人気者の女の子が、自分の事を気にいってくれるようになり、笑いを取ったり、一緒に笑う中で、自分に自信がつくようになり、自分の人間性を開花できるようになりました。幼少の経験から、人の色々なしぐさ、物の味方、話し方、心理に興味を持つようになりました。
中学・高校・大学では、今度は様々な自分のコンプレックスにより、悶々とする日々を過ごしましたが、今では様々な失敗を、鉄板ネタとして、日本語でも、英語でも、フランス語でも周りの人を笑わせ、沢山の友人を作ったり、張り詰めた雰囲気を一気に壊し、温かい雰囲気にするための強い武器とさせてもらっています。
お笑い芸人の中には元いじめられっ子も少なくなく、「中学の時いけてない芸人」や、「運動神経悪い芸人」など、過去・現在の隠したくなってしまうような事も笑いに変えて、コンプレックスを大きく自分の味方にしている人も多いです。
かつて、ビートたけしさんが、交通事故に遭い、瀕死の重体、そして顔面麻痺の姿で退院会見をされた時のことを、私は今でもはっきり覚えています。あの時、 誰もが、「たけしはもうお終いだ」と思ったと思います。その驚きの会見でも、「顔面麻痺が治らなかったら芸名を顔面マヒナスターズにしますから」と、周りがちょっと引くくらいの自虐ネタを披露しました。
明石家さんまさんが自分の出っ歯や離婚を笑いの武器にしたり、最近では、アインシュタインの稲田直樹 さんも唯一無二の彼の顔を武器として、笑いにされています。
自分の辛かった過去・コンプレックスすら、大きく笑いに変えて、国境・文化・人種・年齢を超えて人間と人間を結びつけることができる、「いやぁ、笑いって本当にいいもんですね。さよなら、さよなら、さよなら。」
笑いの効果ミニ知識
ストレスが高まると交感神経が優位になり、ストレスホルモンの分泌が増え、脳の温度が上がってしまい体内のコントロールが乱れます。
笑うと副交感神経の方が優位になり、ストレスホルモンの分泌が減少し、脳の温度が下がります。
笑っている時は、この2つの神経がバランス良く働いている状態になります。
La psy qui rit お勧めお笑い芸人・番組
アインシュタインの稲田直樹 さん
彼の唯一無二の顔面を持ち、「ブサイク芸人の歴史を終わらすんじゃないかと言われるぐらいの者」 と言われている稲ちゃん。凄いのが、学生時代、稲ちゃんは特にいじめられることもなかったそうです。きっと彼の顔面インパクトを凌駕する、お笑い力と人間性で、いじめにならなかったのでしょう。
アメトーークで、「稲ちゃんかっこいい芸人」という回があったくらい、稲ちゃんは本当に面白いのです。千原ジュニアさん曰く、稲ちゃんは「心のホリが深い」のです。
よしもと男前ブサイクランキング で優勝した時の、稲ちゃんの言葉
「吉本のブサイクランキングなんか、僕にとっては地方予選。勝って当たり前なんで、弱い者イジメしてるみたい」

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藤堂史恵 (とうどう ふみえ)プロフィール 
Psychologue
パリ第13大学にてPsychologueの資格を取得
パリ第11大学にて マインドフルネスの資格を取得

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