【新刊案内】窓の向こうの空の向こう / おおしま伸 著

日本人会会員のおおしま伸さんによる小説が、2026年2月に刊行されました。
ぜひ皆様にご紹介したいと思い、ご本人にお願いしたところ、以下の紹介文をお寄せいただきました。
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「窓の向こうの空の向こう」
1960年代末、熱い風の吹き抜けた時代の高校生たちは、リタイアを迎える歳になっ て再会。それぞれの日常、母の思い出、そして佐藤春夫の小説から大逆事件へ、ときは積 み重なり、ほどかれた記憶が開かれていく….。 会話と回想によって紡がれる物語は、次のように始まります。
「フランス、パリ発のニュースに接するたびホンジョーくんのことが頭をよぎる。 フェイスブックを開けば、近況などたやすく目に入るはずではある。そうと知りながら ネットでつながる世界を以前のように気軽に覗いてみる気はなくなっていた。そのうちに は、ホンジョーくんの現在を知るのをどこかで避けたいような思いも混ざっている。 ….最後のパリでも特に感傷は覚えなかった。わたしのなかでなにかが終わった。移ろ いゆく季節のように去っていく光景を目にして帰国すると、そのまま日常は再開された。 そしていくらも経たぬうちに世界は感染症に見舞われた。」
パリ・ジュンク堂書店(オペラ、ピラミッド街)で取り扱っています。どうぞお手に取ってご覧ください。
著者プロフィール

おおしま伸
1952年東京生まれ。出版社勤務の後、還暦・退職を機に渡仏。以降パリで隠居生活。
散歩、お喋り、読書、ときどき執筆の毎日。