マクロン大統領演説(11月9日) / 在フランス日本国大使館より
11月9日、感染状況・衛生措置、雇用・経済・医療政策、警備強化、エネルギー、投資の強化、そして欧州との連携について、マクロン大統領が国民に向けてテレビで演説を行いましたので、在留邦人の方に関連の深い新型コロナについての演説の概要をお知らせします。
【皆様の生活に関連が深い部分の抜粋】
● ワクチン接種後6ヶ月が経過すると免疫力が低下し、重症化するリスクが再び高まることがわかっているため、ブースター接種が必要となる。
● 65歳以上のすべての人と最も脆弱な人々を対象としたブースター接種キャンペーンを加速させる。
● 12月初旬から、50歳から64歳までの人を対象としたブースター接種キャンペーンを実施する。
● 12月15日以降、衛生パスの有効期限を延長するには、ブースター接種の証明が必要となる(注)。
(注)アタル報道官によれば、衛生パスの有効期間の延長を求められるのは、65歳以上のブースター接種対象者であり、2回目のワクチン接種から6ヵ月プラス5週間後までにブースター接種を受けない場合には、衛生パスが無効化される模様です。
<参考>https://www.francetvinfo.fr/sante/maladie/coronavirus/pass-sanitaire/video-les-plus-de-65-ans-vaccines-depuis-six-mois-ont-cinq-semaines-pour-faire-leur-rappel-ou-leur-pass-sanitaire-se-desactivera-previent-gabriel-attal_4839575.html
【 演説概要(新型コロナ関連) 】
・約2年間、私たちは想定外なパンデミックに直面。
・2021年に入ってからは、ワクチンの入手、購入、製造ができるようになり、EUはこの1年間に、世界のどの大国よりも多く、20億回以上のワクチンを製造。
・フランスでは2020年12月、初めてワクチン接種が実施されて以降、10ヶ月間で1億回以上の接種を行い、5,100万人の方がワクチン接種を完了し、世界で最も保護された国の一つ。
・本年7月から実施した衛生パス措置のおかげで、流行を抑制できたが、パンデミックは終息していない。
・第1に、何万人もの同胞が、味覚や嗅覚の喪失、疲労、精神状態の悪化などの症状を伴う「長期コロナ」にかかり、専門治療の対象となっている。
・第2に、世界の全人口が免疫を得るまでは、ウイルスやその変異株と共存しなければならない。だからこそ、フランスは当初から最貧国や発展途上国にワクチンの現物供与を行うことを約束してきた。この国際的な連帯を果たす。
・世界保健機関(WHO)によれば、短期的に見れば欧州で第5波が到来している。イギリスとドイツでは、毎日3万人以上の感染者を確認。
・フランスは中でも感染を抑えられている方ではあるが、発生率が1週間で40%も上昇し、入院数が増加しているのは警戒すべきシグナル。
・また、海外領土の一部の地域では、ワクチンの接種がまだ不十分な場合が多く、ここ数ヶ月で大きな被害が出ている。
・したがって、私たちは最高レベルの警戒心を持ち、行動を起こさなければならない。
・まだワクチンを接種していない600万人の国民に対し、責任を持ち、自らを守るためにワクチンを接種することを求める。
・ワクチン接種は、12歳未満の子どもを除くすべての人が対象となっている。ワクチンを接種した人は、重症化リスク11分の1である。また、地球上の何十億人もの人々がすでにワクチンを接種している。
・ワクチンを接種することで、普通に生活できる。ワクチンを接種することで、衛生パスを取得することができ、PCR検査を受けずにカフェやレストラン、文化・スポーツ・レジャー施設に自由に行くことができる。
・フランスにおいては、自由は責任を持って団結することを意味する。だからこそ、あなた方に期待している。
・感染の再拡大に直面し、最も被害を受けやすいのは、高齢者、肥満、循環器系疾患、呼吸器系疾患、重度の糖尿病を患っている人々である。
・研究によると、ワクチン接種後6ヶ月が経過すると免疫力が低下するため、重症化するリスクが再び高まることがわかっている。
・このような免疫力の低下を解決するには、ブースター接種が必要となる。
・今年の夏終わりから、65歳以上のすべての人と最も脆弱な人々を対象としたブースター接種キャンペーンが開始。今後加速させる必要がある。
・6ヶ月以上前に予防接種を受けた人は、今すぐ予防接種センターや医師、薬剤師に予約を入れてほしい。ブースター接種は、インフルエンザワクチンと同時に接種することが可能。
・12月15日以降、衛生パスの有効期限を延長するには、ブースター接種の証明が必要となる。
・ また、65歳未満もワクチン効果が時間とともに低下する。現在集中治療を受けている人の80%以上は50歳以上の人である。そこで、12月初旬から、50歳から64歳までを対象としたブースター接種キャンペーンを実施する。
・科学当局と調整の上、数日中に接種の詳細と遵守すべき期限を伝える。今年の上半期に予防接種キャンペーンを実施した時と同じ要領である。
・ワクチンはいくら効果があっても十分ではない。私たちは警戒心を強めなければならない。そのため、一定の時期に想定されていたあらゆる緩和措置は延期され、現在有効なルールが維持される。当分の間、学校でのマスク着用を継続する。
・また、新型コロナと冬季の感染症の両方から身を守るために、感染対策にも力を入れる必要がある。私たちは努力を再開しなければならない。
・衛生パスの適用や、港、空港、鉄道駅への入場の管理が強化される。
・年末に新型コロナの重症患者に対する初めての有効な治療法が登場する。
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在フランス日本国大使館 領事部
電話:01-4888-6200(海外からは +33-1-4888-6200)
メール:consul@ps.mofa.go.jp
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【新型コロナ関連Q&A】
新型コロナ関連の一般的なQ&A
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