第十二回「ユーモアは、人生の饗宴においての最も風味に富んだ調味料である・・・」藤堂史恵（Psychologue）

ユーモアは、人生の饗宴においての最も風味に富んだ調味料である。自分の失敗を笑い、そしてそこより学べ。
自分の苦労を笑い草にしつつ、それから勇気をかきあつめよ。
困難を笑いとばしながら、それに打ち勝て。　
ルーシー・モード・モンゴメリ（作家）

* お笑いをこよなく愛する心理士が、このエッセイを通して、少しずつ皆様に、すでに医学的に証明されていて、沢山の情報が巷で紹介されている笑いの効果を、「笑い」を交えながらお伝えしようと思います。皆様自身が努めて笑い、そして周りの方とも一緒に笑い、皆で笑いの輪を広げて、少しでも充実したフランス生活ができるようお役にたてればと思っております。

私は髪の毛が癖っ毛で剛毛、これが嫌で嫌で、コンプレックスで、これを隠そう、何とか矯正しようと、若い時は大金をはたいてストレートパーマを掛けていました。
フランスに来てからは、ストレートパーマを定期的に掛けるのが面倒くさくなり、ショートに。そして昨年からは、とうとうオードリー・ヘップバーンばりのベリーショートにしています。
これが、なかなかどうして、髪質、顔の形、自分が好きな服装、自分の年齢と、全てがマッチしていて、とても自分に似合っていると自分でも思いますし、周りからも言われます。
この歳になって、自分が欠点だと思っていたことを活かすことが、やっとできたようで本当に嬉しいです。
ほとんどのお笑い芸人が「デブ」「ブサイク」「バカ」「貧乏」「はげ」「暗い」等、社会では嫌われてしまうようなコンプレックス・欠点・弱点を最大限に活かして、それを超えた更に一つ高みの境地から観客を笑わせています。
そんな彼らはとても輝いているのです。

La psy qui rit お勧めお笑い芸人・番組
ブラックマヨネーズ　吉田敬さん
コンプレックス番長と言ったら、ブラックマヨネーズの吉田敬さん。
2005年 M-1グランプリを始め、数々のお笑いの賞を取られていますが、彼の持っているコンプレックスは凄いのです。特にニキビ痕のブツブツは有名。その上、イケてる人や、物事への偏見、こだわり、独特の感性も加わって、彼の発言は行き過ぎていて本当に面白いのです。
一人で家で呑んで、涙を流すのが好きな吉田さん（笑）。そんな時、自分の顔がどんな風になっているか鏡で見てみると、アルコールのせいでニキビ跡が真っ赤になって、「う～気持悪！」と自分で思うそう。（笑）しかもニキビ痕のブツブツのせいで、涙がまっすぐに流れず、モーグルの様にカクカク涙が落ちていくとのこと。本人も含め、側で聞いている芸人さん達も皆大笑い。
彼の感性を表すものの一つとして、吉田さんの嫌いなもの「でっかい毛虫と蛾」に対する説明も独特。「でかい毛虫ってもう、はよ毛虫卒業せぇやって思います。いつまで社会に出んの怖がってんねん！」「でっかい蛾もそうなんです。こんな（でっかい）ヤツおるやないすか田舎行ったら。いやお前もう鳥なれや！って思うんです。」毛虫や蛾を、自分と同じようにコンプレックス抱えた物と捉えているからの発言なのでしょうか？

笑いの効果ミニ知識
ストレスは肌荒れの大敵です。血行不良や新陳代謝の低下に加え、くすみ、シミが濃くなるなど、お肌に好ましくない状況が引き起こされてしまいます。
笑うことでストレスホルモンの分泌が減ることがわかっています。綺麗なお肌を保つためにも、沢山笑っていきましょう。

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藤堂史恵 （とうどう　ふみえ）プロフィール
Psychologue
パリ第13大学にてPsychologueの資格を取得
パリ第11大学にて　マインドフルネスの資格を取得