第十六回「心から笑えば、薬を十錠飲むよりきっと効果がある。」藤堂史恵(Psychologue)
心から笑えば、薬を十錠飲むよりきっと効果がある
アンネ・フランク 『アンネの日記』の著者
* お笑いをこよなく愛する心理士が、このエッセイを通して、少しずつ皆様に、すでに医学的に証明されていて、沢山の情報が巷で紹介されている笑いの効果を、「笑い」を交えながらお伝えしようと思います。皆様自身が努めて笑い、そして周りの方とも一緒に笑い、皆で笑いの輪を広げて、少しでも充実したフランス生活ができるようお役にたてればと思っております。
良く知られていることですが、心理的に問題が出てくる人というのは、得てして、真面目で、優しく、努力家で、よく気が付いて、他人を喜ばせなければいけない、他人に迷惑をかけてはいけない、と思っている人が多いものです。こういう方は、「○○しないといけない」と言ったような、義務的な言葉を自分にかけている事が多いと思います。でもこの生き方を続けていると、他人優先で、自分を自分で苦しめる、自己虐待の状況が続き、生きるのが苦しくなってしまいます。緩和ケアの介護を長年つとめた、オーストラリア人のブロニー・ウェアは「死ぬ瞬間の5つの後悔」の本の中で、死にゆく人達が人生を振り返って、何について最も後悔をしていたかを紹介しています。その中の一つが「他人から期待される人生ではなく、自分自身に忠実に生きる勇気を持ちたかった」でした。ご自分の事を一番良く知っているのは、自分自身です。その自分が、他人を優先してしまっては、誰があなたの事を大事にしてくれるのでしょうか?自分自身に忠実に生きる勇気を持って、楽しく笑って、後悔の無い人生を生きたいものですね。
La psy qui rit お勧めお笑い芸人・番組
おいでやす小田
おいでやす小田さんは、初めはコンビを組んでいたものの、なかなか芽が出ずに、ピン芸人に変更。しかしこれもなかなか大変で、やっとR-1グランプリで頭角を表すも、それでも食べていくのはやっとの状態。2020年に同じくピン芸人の「こがけん」と共に、ユニットコンビ「おいでやすこが」として出場し、準優勝となり、おいでやす小田さんが世間に大きく知られることとなりました。京都生まれ、京都育ちから、「おいでやす小田」という名前を先輩芸人に付けてもらう。若手の頃はスマートツッコミを目指していたが、普段の小田さんの大声ツッコミが面白いということで、路線変更。地団太踏みながら大声でツッコミむ「絶叫ツッコミ」は、その声量が物凄く、100デシベル(ジェット機のエンジン音相当)とのこと。私は、ピン芸人時代から「おいでやす小田」さんを知っており、彼の物凄いツッコミ声量を活かした、「発音練習」と「巻舌 ら行」のネタは天下一品です。是非「おいでやす小田 発音練習」「おいでやす小田 巻舌 ら行のネタ」でググってみてください!
笑いの効果ミニ知識
癌患者が、劇場でお笑いを数回に渡って鑑賞した事により、気分の変化、緊張・抑うつ状態・怒り・疲労感が減ったという実験結果が明らかになっています。
北坂 美津子 笑い(笑顔)がもたらす効果~笑いとがん医療の実証研究から~
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藤堂史恵 (とうどう ふみえ)プロフィール
Psychologue
パリ第13大学にてPsychologueの資格を取得
パリ第11大学にて マインドフルネスの資格を取得
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