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2月オンラインいきいき健康サロン医務官が見た『世界の医療事情』」


*本講演内容は発表者個人の見解で構成されており、所属組織を代表するものではありません。

オンラインいきいき健康サロンを無事に開催いたしましたので、そのご報告です。
今回は、浅川俊医務官に、医務官のお仕事の内容、そして赴任先であるコンゴ、インド、フランスそれぞれの生活風景や現地医療事情、さらに当地で医療を受ける際の注意点についてお話しいただきました。
【講演まとめ】
■ 医務官の役割
主な業務は健康管理。そのほか、情報収集・報告、邦人支援など。
邦人支援については、医療機関の紹介や連絡は行うものの、交渉・支払い・立替え・診療そのものは行わない。
■ コンゴでの医療事情
・受診先の選択肢は少ない
・医療水準は高くないが、医療費は高額
・すべて前払い(入院時はデポジットが必要)
・衛生面は十分とは言えない
・通訳・医療支援サービスはなし
・診断確定に固執せず、現地治療を継続できるかどうかを重視してフォローアップ
■ インドでの医療事情
・大都市には複数の私立病院がある
・医療水準にはばらつきがあり、私立は高額
・衛生面は万全ではなく、多剤耐性菌の問題もある
・すべて前払い(入院時はデポジットが必要)
・大都市では通訳・医療支援サービスの利用が可能
・相手を尊重しながらも、患者の利益を守るための交渉が必要
■ フランスでの医療事情
・急病で救急外来を受診しても、対症療法が中心
・専門医受診のハードルが高く、タイムリーな処置が難しい場合もある
・医療費は高額
・通訳・医療支援サービスは一部の病院のみ(保険会社経由で依頼)
・言語の問題により、細かなニュアンスまで理解することは容易ではない
・アクセス・診療の質・費用のすべてを満たす医療を受けることは難しい
・医療資源の平等性を重視しており、軽症・中等症のマネジメントが重要
■ 当地医療受診の注意点
① 医療機関の情報収集
② 現地保険・海外旅行保険への加入推奨
③ メンタルヘルス対策の重要性
④ 家族帯同に関するクリアランスの確認
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今まででの辛かった経験と、それをどうやって乗り越えましたかという質問に対して、コンゴ時代の全く思うようにいかなかった事例と、「他に誰もやってくれないので、目の前にあることを一つ一つこなしていくだけだった」という体験を共有してくださいました。そして、コンゴでは苦労したけれど好きな国です、とおっしゃったのも深く印象に残りました。
海外邦人の健康のために尽力くださる医務官への感謝の思いを、改めて強くいたしました。
浅川俊先生、貴重なお話をありがとうございました。
急なお願いにもかかわらず、司会進行を引き受けてくださった藤堂さんもお疲れ様でした。
ではまた、元気なみなさまとお会いできるのを楽しみにしています。

浅川俊 医師 プロフィール:

在フランス日本国大使館 医務官
2008年医師免許取得(総合内科専門医、産業医)。
日本国内の市中病院、大学病院で総合内科・救急診療業務に携わる。
2019年外務省入省。
在コンゴ民主共和国、在インド各日本国大使館勤務を経て、2025年3月より現職。

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