【報告レポート】9月オンラインいきいき健康サロン「日仏の社会福祉制度・機関について」
先日は、いきいき健康サロンに参加いただきありがとうございます。
久しぶりにたくさんの元気なお顔が拝見できて嬉しかったです。
では、お待たせいたしました。講義のまとめと資料を送ります。
🔸國本文平 先生 いきいき体操「スロージョギング」
スロージョギングは、安全に簡単に体を温めることができるオススメのエクササイズ。
ポイントは、1)腰幅に足を開く 2)つま先着地 3)小股でちょこちょこ走り です。
心拍数が上がりすぎたら(目安として、笑顔が作れない、会話が苦しくなる)、数分歩いて休憩しましょう。
これでフルマラソンも夢でない?
🔸平岩真希子 先生 「海外で安心して暮らすために」
(内容が盛りだくさんでお話が途中で終わり残念でしたが、資料には最後まで載っています。
わかりやすく説明してくださっているので、ぜひご覧ください。)
まとめ
・信頼できるかかりつけ医を見つけ、定期的に健康管理し病気を予防しましょう。
・社会的な困難が生じた時、アシスタントソシアルに相談しましょう。滞在許可証があれば福祉制度は利用できます。
・年金受給の準備を今からしましょう。少しでも払っていれば年金受給の資格があります。
・介護を将来日仏のどちらでうけたいか。元気なうちに家族と話し合っておき、準備を始めましょう。
・いざという時に頼れる日仏の友人を作り、家族ともよい関係を維持しましょう。
平岩先生が使われた「日仏の福祉制度」の資料はこちらからご覧ください。
講習会の間にあった質問
CMUとCMU-Cは同じことでしょうか。
→CMU(Couverture Maladie Universelle)はassurance maladie でカバーできない人に対しての旧医療扶助のことで、現在ではPUMa(protection universelle maladie)といいます。対してCMU-cは医療扶助で払えなかった支払いを補填する補足的CMUです。スライドでPUMaのことをCMU-Cと誤って書いてしまいましたが、現在では医療扶助をPUMaこれを補足する医療扶助を2019年CSS(complémentaire santé solidaire)といいます。
このように福祉制度の名前はころころよくかわるのですが、実際医療福祉の現場ではPUMaですらまだ浸透せずCMUのほうが今でもよく使われています。
年金についてですが、フランスで働いている期間も日本の年金を支払った方がよいですか。支払い期間が短縮されるのですか。
→日仏社会保障協定は二か国間での社会保障費の二重払いを防ぐために
結ばれた協定ですので、フランスで年金を納めている間は日本で年金を支払う必要はありません。
🔸奥田七峰子 先生「フランスの高齢者施設の種類」
フランスでも様々なタイプの高齢者施設があるが、本人の自立度、要介護度、そしてお財布事情などによって入れるところが絞られる。日本人にとって現実的なのは、Etablissement d’Hébergement pour Personnes Agees Dependantes (EHPAD)で、認知症になっても出されることなく看取りまでしてくれるが、イルドフランスは特にお高いので、富裕層や一部公務員やしっかり貯蓄していた方々に限られる。「75歳以上の高齢者の87%、85歳以上の高齢者の73%が在宅 」というデータが示しているように、フランス人でもぎりぎりまで在宅介護サービスを利用していることが多い。
奥田先生が使われた「フランス高齢者施設種類」の資料はこちらからご覧ください。
講師の先生方、今月も楽しく勉強になる講演をありがとうございました。
⭐️9月いきいき健康サロンの感想、ご要望などをぜひお聞かせください。
では次回またみなさまと会えるのを楽しみにしています。
平岩真希子(ひらいわまきこ)先生 プロフィール
: 日本の社会福祉士・保育士、フランスのアシスタントソシアル
社会福祉士取得後、2004年に市役所入所。4年間子ども青少年局主事として地域療育センターにて就学前の主に重度心身障害児、自閉症やダウン症児の療育にかかわる。在職中保育士取得。結婚を機に渡仏し2児出産後、保育士の経験や資格を活かしながら子育てサロン「きらきら」を主催する。サロンで日仏や日日家庭の子育てや発達の相談を受ける中、海外で外国人が社会福祉制度を知る・利用する難しさに気づき、また就職先で海外で外国人として働く難しさに直面し、フランスの社会福祉士Assistante Sociale取得を目指す。2018年パリEcole Normale Socialeにて6か月Formation d’Adaptationを受講(パリ市のSDF支援機関ESIにて実習)後、国家資格 Assistante de Service Sociale取得 。2019年就学前のハンディキャップの子と家族の支援アソシエーションCAMSP Chatillon MontrougeにてAssistante Socialeとして勤務後、2020年より医師不足地域で働く小児科医の夫の医療アシスタントとして勤務。専門は家族、児童福祉。
國本文平先生 プロフィール
:作業療法士/ダンサー。運動教室ビソアダラカ主宰
15 歳の時、交通事故に合いリハビリのためにバレエを始める。2011年、フランス国立コンテンポラリーダンス大学にフランス外務省より招聘留学。帰国後、広島大学医学部で作業療法士免許取得。文化庁新進芸術家海外研修生 2016-2018、ポーラ美術振興財団在外研修員 2018-2019 として再度渡仏し創作や医学の研究をパリ大学医学部などで深める。作業療法士として、またダンサーとして医学と芸術を舞台やワークショップにおいて融合させ、より良い心身の在り方を探求している。周産期医学より生まれたフランスの骨盤底筋群の運動療法 ガスケアプローチ“骨盤底筋群”“破壊行為を伴わない腹筋運動”“呼吸” の3つの指導者資格をInstitut de Gasquet, Parisにて取得。