鍼灸師のよもやま話（2）秋にオススメの食材 / 岩本みずえ acupunctrice 鍼灸師

薬膳及び中医学の五行説には季節それぞれに相応する「色」と「臓器」があります。 秋の色は白、臓器は肺です。
Covid 19 の変異株がどうあれ、感染後よく訴えられる症状に「長引く咳」があります。 肺をしっかり労わるお勧め食材を今回はお伝えできればと思います。 まずこの時期は「菊」を使ったお茶はいかがでしょうか。
中国では、9 月の重陽節ごろに飲まれる菊花酒という習慣があります。菊の花は漢方 でも肺や肝臓に働きかけ、腎臓を強める効果があるとされています。気分を落ち着か せてくれる効能もあります。フランスでは Chrysanthème をハーブティーとして気軽 に取り入れられるのではないかと思います。
私自身は Chrysanthème, Camomille (カモミール) に蜂蜜を足して飲む事が多いです。 そして日常の食材は、白い物を目安に選んで下さい。 蓮根、山芋、里芋、キノコ類、白胡麻、大根、梨、葡萄、りんご、松の実、白キクラ ゲ、イカ、牡蠣、白味魚、豆乳、牛乳… 特に、水分を多く含む梨や葡萄、大根は比較的簡単に毎日摂取出来るのではないでし ょうか? これらに加えて、冬に相当する臓器「腎」の気を養う海藻類を意識的に加えると、よ り良いと思います。 また夏の疲れがどうも取れにくい様に思われる場合、米、豆腐、じゃがいも、鶏肉、 カボチャ、さつまいも、鮭、枸杞の実などの脾の気を補う食材を一緒に召し上がって
みて下さい。

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プロフィール ： 岩本みずえ　acupunctrice 鍼灸師
UFPMC(Union Française des Professionnels de Médecine Traditionnelle Chinoise
フランス中医学連合会) 所属、国際中医医師鍼灸師免許所持、パリ13区にて開業中。