10月オンラインいきいき健康サロン「日仏の社会福祉制度(2)」
10月いきいき健康サロン「海外で安心して暮らすために〜日仏の福祉制度を知ろう(2)」が盛況で終わりました。
今回も3人の講師の方々にお話いただきました。
以下が講義のまとめと資料です。
🔸國本先生 いきいき体操「脳トレ」
1日に何度もするうがい。頸椎症にならないためにも、首を手で支えるようにしてください。
さて、今回は数字脳トレを紹介。
https://origamijapan.net/senior/numbers-proverb/
脳トレ自身が脳にきくのかは??ですが、検査として使われていたり、レクレーションとして行うことで即興の反応や感情を引き出し、それが脳細胞に良い働きかけをすることはわかっています。みんなでワイワイとやるのは、いかがでしょう。
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ところで、私は「○度尋ねて、人を疑え」の○の中がわかりませんでした。答えは「7」。
人を疑う前に、自分に7度問いなさい。つまり、まずは自分を疑え、だそうです。肝に命じます。。
🔸平岩先生 「海外で安心して暮らすために」
前回の日仏福祉の続きで、主に老後の介護制度や補助金の申請などについて。
後見人制度や、裁判費用をまかなってくれる制度も、将来のために知っておくと良い。
まとめ
・信頼できるかかりつけ医を見つけ、定期的に健康管理し病気を予防しましょう。
・社会的な困難が生じた時、アシスタントソシアルに相談しましょう。滞在許可証があれば福祉制度は利用できます。
・年金受給の準備を今からしましょう。少しでも払っていれば年金受給の資格があります。
・介護を将来日仏のどちらでうけたいか。元気なうちに家族と話し合っておき、準備を始めましょう。
・いざという時に頼れる日仏の友人を作り、家族ともよい関係を維持しましょう。
フランスと日本の社会福祉制度(講義資料)
日本の自治体が出している介護保険についてのパンフレット
http://www.kaigo-wel.city.nagoya.jp/_files/00057547/28kaigohokenseidopanhuretto.pdf
パリ市のシニア向けのガイド
https://handicap.paris.fr/…/04/Guide-senior-a-Paris.pdf
質疑応答の補足
後見人は娘でもなれますか?
→フランスでは後見人にはまず家族(配偶者、同居する家族、結婚により家族関係になった人も 例義兄姉)、友人(密接な信頼関係のある)が優先的になれるので(複数も可)、お子さんも可能だと思います。
後見人は年に一度裁判所に報告書(compte-rendu)を提出する必要があるので、フランス語で書くのが難しいと後見人になるのは難しいかもしれません。
後見人の報酬はありますか?
→身内、友人の場合はありません。ちなみに日本の場合も身内や友人が後見人になる場合は基本的に無償でになりますが、報酬を払う場合は家庭裁判所での手続きが必要になります。専門家に依頼する場合は有償となります。
任意後見人制度の場合は日仏とも依頼者と後見人との自由契約ですのでその際に報酬の有無を決めることができると思います。
🔸奥田先生 「フランスの高齢者施設の種類」
フランスでも様々なタイプの高齢者施設があるが、本人の自立度、要介護度、そしてお財布事情などによって入れるところが絞られる。日本人にとって現実的なのは、Etablissement d’Hébergement pour Personnes Agees Dependantes (EHPAD)で、認知症になっても出されることなく看取りまでしてくれるが、イルドフランスは特にお高いので、富裕層や一部公務員やしっかり貯蓄していた方々に限られる。「75歳以上の高齢者の87%、85歳以上の高齢者の73%が在宅 」というデータが示しているように、フランス人でもぎりぎりまで在宅介護サービスを利用していることが多い。
講師の先生方、今月も楽しく勉強になる講演をありがとうございました。
では次回またみなさまと会えるのを楽しみにしています。
ご無事でよい秋を、お過ごしください!
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平岩真希子(ひらいわまきこ)先生 プロフィール
: 日本の社会福祉士・保育士、フランスのアシスタントソシアル
社会福祉士取得後、2004年に市役所入所。4年間子ども青少年局主事として地域療育センターにて就学前の主に重度心身障害児、自閉症やダウン症児の療育にかかわる。在職中保育士取得。結婚を機に渡仏し2児出産後、保育士の経験や資格を活かしながら子育てサロン「きらきら」を主催する。サロンで日仏や日日家庭の子育てや発達の相談を受ける中、海外で外国人が社会福祉制度を知る・利用する難しさに気づき、また就職先で海外で外国人として働く難しさに直面し、フランスの社会福祉士Assistante Sociale取得を目指す。2018年パリEcole Normale Socialeにて6か月Formation d’Adaptationを受講(パリ市のSDF支援機関ESIにて実習)後、国家資格 Assistante de Service Sociale取得 。2019年就学前のハンディキャップの子と家族の支援アソシエーションCAMSP Chatillon MontrougeにてAssistante Socialeとして勤務後、2020年より医師不足地域で働く小児科医の夫の医療アシスタントとして勤務。専門は家族、児童福祉。
奥田七峰子先生 プロフィール
:1993-2004アメリカンホスピタル医療通訳
1998ー現在 日本医師会総合政策研究機構フランス駐在研究員
國本文平先生 プロフィール
:作業療法士/ダンサー。運動教室ビソアダラカ主宰
15 歳の時、交通事故に合いリハビリのためにバレエを始める。2011年、フランス国立コンテンポラリーダンス大学にフランス外務省より招聘留学。帰国後、広島大学医学部で作業療法士免許取得。文化庁新進芸術家海外研修生 2016-2018、ポーラ美術振興財団在外研修員 2018-2019 として再度渡仏し創作や医学の研究をパリ大学医学部などで深める。作業療法士として、またダンサーとして医学と芸術を舞台やワークショップにおいて融合させ、より良い心身の在り方を探求している。周産期医学より生まれたフランスの骨盤底筋群の運動療法 ガスケアプローチ“骨盤底筋群”“破壊行為を伴わない腹筋運動”“呼吸” の3つの指導者資格をInstitut de Gasquet, Parisにて取得。