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ビタミンのお話 〜ビタミンってそもそもなんだろう〜 / 小椎尾 真衣(こじお まい)管理栄養士


栄養士のよもやま話(5)
ビタミンのお話 〜・ビタミンってそもそもなんだろう・〜

みなさんは「ビタミン」という言葉から何を想像されますか?

果物や野菜、特に緑黄色野菜に含まれている、ビタミンカラー、サプリメント、健康食品、体の調子を整えてくれる・・・などなど、それぞれ思い浮かべているイメージは多少異なれど、大抵これらのような想像をされるのではないでしょうか。

ビタミン(Vitamine)という言葉は、Vit + Amine という単語を組み合わせて作られた言葉です。 「Vit」の語源は、ラテン語で「Vita」つまり「生命」を意味し「Amine」は、窒素を含む化合物である 「アミン」のことです。アミンは体の中でホルモンや神経発達物質として多く存在する、大切な物質。最初に発見されたビタミンはビタミンB1なのですが、この中にアミンが含まれていたので、 「生命に必要なアミン」=「ビタミン」となったのです。

– ビタミンって?
ビタミンは、人の健康を維持していくうえでなくてはならない微量栄養素のうち、体内で合成できないか、必要量を合成できないため、食品から摂取する必要性のある有機化合物です。

– ビタミン、全種類言えますか ?
A・B1・B2・B3(ナイアシン)・B5(パントテン酸)・B6・B8(ビオチン)・B9(葉酸)・B12・C・D・E・K の13種類もあります。(B群多し!)

– 種類があるの?
水に溶ける水溶性 : B1・B2・B3・B5・B6・B8・B9・B12・C
⇨体内代謝に必要な酵素の働きを補っています。血液や体液に溶け込むので、余分なものは尿として排泄ができます。

油脂に溶ける脂溶性 : A・D・E・K
⇨身体の機能を正常に保つ働きをしています。油脂との同時摂取が効果的、ただし水に溶けないため摂りすぎると過剰症を起こすことがあります。

– 今話題の「腸内細菌」との関係性
ヒト以外のほ乳動物は、おおむねビタミンを自分でつくることができません。しかし、植物、微生物はビタミンをつくる能力を持っていることが多く知られています。したがって、ビタミンは食物として摂取される以外に、腸内細菌によってつくられ、その必要量の一部として供給されるビタミンもあります。

– こんな落とし穴も!
フランスでは、ビタミンB12が含まれている食品は「動物性食品」(内蔵肉・肉・魚・貝類・卵・チーズなど)のみとなり、ヴィーガン(完全菜食主義者)の方は不足しがちなビタミンとなります。ただ、日本では日本人が日常的に摂取する「海苔」にこのビタミンが含まれているため、このような注意喚起はありませんが、フランス在住で海苔を日常的に摂取できないヴィーガンの方はご注意ください。

小椎尾 真衣(こじお まい): プロフィール
🇫🇷 Diététicienne-Nutritionniste 🇯🇵 管理栄養士
食いしん坊かつお酒も大好きで、2003年渡仏後(当初は長期休暇の予定・・・が)そのまま住み続けています。フランス、スイス各地で様々な職を経験するも、日本人と日本食の関係性と重要性を身を以って実感し、日本人の体でフランスの食生活にどのように適応していけるかを日々研究中。三児の母として食育にも力を注いでいます。栄養相談(Zoom可)・食育・料理レッスンなども随時受付中
📩  mai.restout@gmail.com

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