家庭内暴力が起きてしまったら

残念なことにフランスでは、普段から2日間に1人の割合で女性が家庭内暴力により亡くなっていますが、外出禁止令が発令されてからは、gendarmerie が介入するほどの家庭内暴力が、32%(パリでは36%)増加してしまっています。
自分や家族に身の危険を感じたら、一刻も早くSOSを発信することが大切です。
暴力に関するSOSダイヤル
子ども 119
https://www.allo119.gouv.fr/
カップル 3919
https://arretonslesviolences.gouv.fr
緊急の場合は 17(警察)へ
邦人健康サポートの会(kenko-support@nihonjinkai.fr)
ただ、24時間監視されていて電話をかけることもできない、ひとりで外出をすることもできない、というような緊迫した状況にある場合、加害者と一緒であっても薬局に行って 「masque 19 s’il vous plaît」 と言うか紙に書いて渡してください。
masque 19が暗号になっていて、薬局のかたが警察に通報する仕組みになっています。
また暴力にまで発展しなくても、限られたスペースにカップル、そして子どもたちが日々同じ状況で生活するとなると、テレワークや勉强に集中できない、ストレスで機嫌が悪くなる、など小さなことから衝突に繋がるケースが増えてきます。
Doctissimo という医療関係のサイトには 「外出禁止令をカップルで乗り越えるため」 として次のようなアドバイスが掲載されています。
・すべてを二人でしようとしないこと、一人で過ごす時間を作る
・高速道路で走る車の中に家族全員でいる時のように、口論は危険であるということを認識する
・口論が始まる裏には心配事や不安があることを理解すること
・外出できないとしても、自分のモラルのために、またパートナーへの礼儀として毎日、身なりに気をつけること。
・家族やカップルといえども、お互いへの気遣いを忘れないことで、不満の芽を早いうちに摘んでしまいましょう。
Doctissimo のサイト (健康関連の情報が豊富に掲載されています)
« Masque 19 » : le code utile à communiquer aux pharmaciens en cas de violences conjugales.
*追記 女性を守るGPS監視ブレスレット、フランスで9月25日から導入
カップル間の暴力による女性の死には痛ましいものがあります。
暴力をふるう男性が被害者の女性に近づけないようにするための、監視用のブレスレットの導入が何年もの間フランスで求められてきました。
それが9月25日金曜日に実現しました。
法務省によれば、まず5箇所の裁判権管轄地域、Angoulême (Charente), Bobigny (Seine-Saint-Denis), Douai (Nord), Pontoise (Val-d’Oise) et Aix-en-Provence (Bouches-du-Rhône)で実施。
その後12月31日までには全地域で利用されることになります。
24時間の監視体制の下、ブレスレットをつけた側が、ボックス型を携帯する被害者に近づくと警報が鳴り、引き返さなければ警察が介入するというものです。
邦人健康サポートの会(日本語の話せる医療従事者ネットワーク)
メール: kenko-support@nihonjinkai.fr
サイト: https://zaifutsunihonjinkai.fr/activities/activity/health/
フェイスブック: https://www.facebook.com/akahige.paris/