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会報 / 最新号コラムより

パリ日本語補習校だより/ n°285

新学期が始まりました。マスクをしているので、目をしっかり見ながら授業をしています。
長い外出制限で体力が落ちた気がします(寄る年波のせいもありますが)。生徒たちも、新学期になってノートを取って手が疲れたと言っていました。私も移動で足腰が疲れてしまいました。
勉強するって体力がいる、体を使うのだなと改めて思いました。
勉強って頭でするような気がしていましたが、頭だけ使うわけではありません。ノートを取るには、板書や教科書を目で見て、手を使って書く。先生や友達の声を耳で聞いて、話すのや音読では声を出す。音読で気持ちを込めると体も動いてきます。新しい漢字を書く時は、みんな一緒に手を上げて書き順のいち、にーい、さん、、の声を出しながら、腕を動かしながら空気に書きます。体で覚える、感じるんですね。
さあ体力をつけて、全身を使って日本語を勉強しましょう!
パリ日本語補習校主任教師
廣重 幸美

例年何人もの夏休みの宿題作文に、暑い日本で過ごした楽しかった思い出が書かれていますが、さすがに今年は日本行きは難しく、その代わり各ご家庭、工夫して楽しまれたことがよく分かりました。まだコロナの心配は続きますが、事態が悪化しないことを祈りつつ、対面授業ができることをいつも以上に感謝して、毎週がんばっていきましょうね。
いくらオンライン環境が進んでも、肌身で接するのとは違います。特に、子供達は、小さな出来事や、階段でのおしゃべり、友達の失敗・間違いからも、実に多くのことを学びます。教師も「まだ分かってないな」「これは興味がありそうだな」と気づいたり、、。 顔や表情や口調や動作に、本当に対面しているからこその、人間同士の気持ちの交わりがあります。
もちろん、もしもまた遠隔授業になった時の方法も並行して考えつつ、願わくば対面授業を続けられるよう、お互い健康に注意して、元気に新しい1年を進めていきたいと思います。今年度も、どうぞよろしくお願いします。
パリ日本語補習校教師
ワイルド令子

9月になりました。教室で勉強ができることのありがたみを今年はしみじみと感じています。
子供達の国語の勉強の成果を見ることはもちろん、彼らの成長を目の前に出来ることはかけがえのない私達の喜びです。夏休みが終わって身長が伸び、表情にも落ち着きの出た在校生、元気一杯の新一年生!まさに目の前にある目の輝き、言葉の一言一言が宝だと実感しています。その目の輝きがさらに増すよう、宝の言葉がもっと増えるように、今年度も子供達と一緒に楽しく実りのある国語の勉強をしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
パリ日本語補習校教師
浜田喜代香

好きな事は何かと聞かれたら、「教える事」だと答えると思います。
教師という仕事は、様々な出会いを与えてくれます。生徒さん、保護者様、同僚たちとの出会い。作品との出会い。昔子供の時に習った作品との再会、というのもあります。再会した作品を、クラスの皆と一緒に学ぶ事で、自分が子どもの時の気持ちを思い出し、その時の自分自身に再会する事もあります。
その様々な出会いは職業上必然の事であるのかもしれません。でも、運やタイミング、その年々のクラスの雰囲気や日々の授業の流れによって決まる事なので、私はやはり偶然の素晴らしい出会いだと思うのです。
「教える事」はその数々の出会いから「教えられる事」だと思います。今まで教師を続けて来て、この仕事の素晴らしさを、じわじわと実感している最中です。
今年はどんな出会いがあるのかな。新しい教科書を開けながら、子供達の顔を思い浮かべながら、私は、今年も大変ワクワクしています。
今年度もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
パリ日本語補習校教師
西岡 緑

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