1. HOME
  2. トピックス
  3. コラム
  4. 鍼灸師のよもやま話(6)/ 岩本みずえ acupunctrice 鍼灸師

鍼灸師のよもやま話(6)/ 岩本みずえ acupunctrice 鍼灸師

急激な真夏日の暑さに体がびっくりしているのではないでしょうか。 急激な気温変化、それも熱、暑さのせいで、そこはかとないしんどさ・疲労感を感じる方々 も少なくないと思います。

出回り始めた旬の桃には、心身体の気血を補い血のめぐりを改善する効能があります。 胃腸の機能を高めてくれるので疲労回復につながります。また体に潤いも与えてくれるの で、口の渇きや便秘解消にも効果的です。桃の甘味には、筋肉や神経を緊張からゆるめるは たらきがあるので、桃を食べることでストレスを和らげる事もできます。桃は「 温」の性質 を持つ数少ない果物で、体を優しく温める効能があり、内臓を冷やす事なく、安心して冷や して召し上がれる、便利な初夏の食材です。 甘酢に少しくぐらせて保存しておけば、サラダの具材として、またハムや赤みのお肉、お魚 のカルパッチョ等の添え物として用いても美味しくいただけます。 私はこの季節、トマトを軽く湯がいて出汁で煮浸しにしたものと桃の甘酢漬けを作り置き して、モッザレラチーズやブッファラ(水牛のモッザレラ)などに添えて楽しみます。

ちなみにトマトなどの夏野菜の煮浸しには、生姜を多めに入れる事で、味だけでなく、血行 促進の効果を意識したりしています。 生の生姜は血行促進、パウダー状は内臓を温める効能があります。 ご自身の体調によって、量を調節しながら上手く使えると良いと思います。

もう一つは旬の生ニンニク。簡単に剥きやすい事もあり、たくさん購入して、ニンニクの醤 油漬けやオイル漬けを作ってはどうでしょうか。漬け込む前にまず 2 日間ほど米や雑穀酢 に浸すという下処理をしてから、お醤油やオリーブオイルに漬け込むと、より美味しくいた だけます。
ニンニクには非常に沢山の効能があり、次回詳しくお話しようと思います。
まずは生ニンニクを是非、旬の今だからこそ上手に保存してください。

最後にさくらんぼ。さくらんぼは鎮痛効果が非常に高いとされています。 新鮮な物をいただいて良し、甘酢やシロップに漬け込んで、上記の桃のようにサラダなどに 混ぜたりと、工夫してとり入れてみてください。

==========
プロフィール : 岩本みずえ acupunctrice 鍼灸師
UFPMC(Union Française des Professionnels de Médecine Traditionnelle Chinoise
フランス中医学連合会) 所属、国際中医医師鍼灸師免許所持、パリ13区にて開業中。

今後のトピックス

| コラム