会報 / 最新号コラムより

舞台裏より愛をこめてvol.25 / 小笠原尚子 / n°316

2025.11.10

やって来た来た、やって来た！
今年もやりますParisでの恒例狂言会。言い出しっぺのモンマリさん、今年は貴方がお大役…Mais oui !! という訳で…
“という訳”のお大役がどういう訳かと申しますと…今回、頼みの綱の息子綱を頼れず、どどっと大役がモンマリの肩にのしかかっております（汗）テクニカル面から、翻訳、舞台設営、当日舞台進行に相手役と、いつもなら様々な形でサポートしてくれている息子が、日本でのお仕事とバッティングし、今回なんと彼抜きで会を催す運びと相成りましたのでございます。
パリの劇場楽屋で取っ組み合いにも発展しました過去を持つ親子関係から、お互いだいぶ大人になりまして(?!)「なんだよ、お前がパリ公演に居なくて、俺どうすんのよ⁈」と突っ込まれる前に「お父さん今回は是非、小笠原由祠至芸オンステージ、タダシリサイタルのテイで存分にお客さまを魅了して下さい」と、おだての手腕があがりまして、でもって当のモンマリもまんざらではないご様子。とはいえ一人でひと公演お届けするのもどうなのでしょう、と会議の結果、仏人の若者役者さん2名を投入することでおさまりました。
という訳で、はい！今回初の試み、仏人若者君たちをお迎えし、モンマリはフランス語で！（の予定）共演致します。このコラムをお読みの、そこの心優しき貴方さま、もしやパリ、またはパリ近郊にお住まいで、この11月16日(日)お時間おありでいらっしゃいましたらば、是非ともモンマリ＆若者君達の奮闘ぶりをご高覧賜りたくご来場下さいませ！チケットは日本人会会員さま価格にてご提供中（réduction code は AJF）! 写真下のサイトアドレスより公演詳細をご覧下さいませ♪
さて、今回この場をお借りし“宣伝し倒し”させて頂いておりますが「人を肴に好き勝手な！」とちょっぴりモンマリのお叱りを受けそうでございますので、わたくしの今日この頃の諸々を…。
秋色の木々に街並み一層美しいパリをワイン片手に大満喫！からはほど遠く、いやはやチラシ持参での広報に出向いております。知人店やオフィス、ご紹介頂いた飲食店等へチラシ設置のお願いに伺ったり、拙い仏語で大判ポスターを貼っていただきたいとお願いしたり、飛び込みで交渉したり、市内劇場の開場、終演目掛け扉付近で待機し、来場のお客さまへ“Bonsoir! Merci!”とダイレクトにチラシお渡しという、所謂ビラ配りをしております。受け取って下さる殆どのお客さまは“Merci!”と仰って下さいますが、先日は「なんのスペクタクル？日本の伝統⁇ふっ！」と鼻で笑われ、プイッと去られてしまうという、少し残念な出来事もございました。が、一方で「日本人会のコラム読んでいますよ！」と、ポスターを店内にお張り下さりつつ、美しい日本人マダムから嬉しいお言葉頂戴するという場面もございました。
公演開催直前まで広報で各所出向きますので、是非チラシ御入り用の際はお申し付け下さいませ！どこへでも馳せ参じます！また、ご家族さま、ご友人さまへのご案内も併せましてどうぞよろしくお願い申し上げます！
何とも宣伝てんこ盛りとなりましたことご容赦願いつつ、本日はこの辺で。
平和への祈りを込めて。

photo:モンマリ尽くしのパリ狂言会チラシ
(公演詳細下記H.P.のリンクより！日本人会会員の方のréduction code は AJF)
http://atelierogaparis.com

小笠原尚子（おがさわらたかこ）プロフィール：
“やんちゃ狂言師の裏方古女房” 東京生まれ。神戸→名古屋→横浜→佐渡ヶ島育ち。故八世野村万蔵主宰“わざおぎ塾”にて学生時代に演劇を勉強中、狂言師小笠原匡と出逢い1996年に結婚、伝統芸能の世界に入る。その後、大阪生活を経て2014年よりパリ在住。現在、パリで狂言普及活動の傍ら、自らは役者業を再開⁈（このエッセイでは、日仏文化体験を通し、狂言師一家の四半世紀を振り返ります）

最新号コラムより一覧

舞台裏より愛をこめてvol.25 / 小笠原尚子 / n°316

舞台裏より愛をこめてvol.24 / 小笠原尚子 / n°315

舞台裏より愛をこめてvol.23 / 小笠原尚子 / n°314

舞台裏より愛をこめてvol.22 / 小笠原尚子 / n°313

舞台裏より愛をこめてvol.21 / 小笠原尚子 / n°312

舞台裏より愛をこめてvol.20 / 小笠原尚子 / n°311

舞台裏より愛をこめてvol.19 / 小笠原尚子 / n°310

舞台裏より愛をこめてvol.18 / 小笠原尚子 / n°309